2013年12月10日

長らく連れ添った妻と協議離婚をすることになりました。妻には慰謝料として、共に暮らしていた自宅マンション(時価3,000万円)を手渡すことで、協議が整いました。マンションを渡す私やマンションをもらう妻に課される税金があるのかについて教えてください。

離婚に基づき、土地建物等で財産分与をすると、分与を行った人に、分与した土地建物について譲渡所得税が課税されます。また、離婚に基づき、財産分与を受けても、通常は贈与税が課税されません。
そのため、自宅を手渡すあなたには譲渡所得税が課税され、自宅をもらう妻には贈与税が課税されません。

1.離婚に基づく土地建物等による財産分与
財産分与を現金により行っても、課税は行われませんが、財産分与を土地建物等の不動産により行ったら、分与した人に譲与所得税が課税されます。
ご質問の例で、あなたは妻に時価3,000万円のマンションにより財産分与をしました。こうした場合には、あなたが3,000万円でマンションの売却を行い、その売却代金3,000万円を妻に渡すことにより、妻に対して財産分与義務を履行したと、税務側はみなすことになります。マンションが妻への債務の弁済に直接充当されたために、現金収入はありませんが、譲渡所得の課税をしないと、資産を売却して現金で債務を弁済した人との均衡が取れないとの考えがあるからです。

2.財産分与による譲渡所得税の計算
土地建物により財産分与をしたら、分与時の土地建物の時価が譲渡収入金額になります。それゆえ、土地建物の分与を受けた人は、分与を受けた日に、分与を受けた際の時価により土地建物を取得したことになります。

3.居住用財産の譲渡に係る課税の特例
分与した財産が夫婦の居住用土地建物であり、一定の要件を満たしている場合は、居住用財産の譲渡に係る課税の特例を適用することができます。
居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例及び軽減税率の特例は、配偶者・直系血族といった特別な間柄にある人への譲渡のときには、適用できないことになっています。ゆえに、離婚に基づく土地建物等による財産分与も、特殊関係者である配偶者への譲渡とされ、特例が適用されないのではないかとの疑念が出てきます。しかし、「居住用財産の譲渡者から婚姻に伴う財産分与、損害賠償その他これらに類するものとして受ける金銭その他の財産によって生計を維持している者は、上記の特殊関係者に該当しないものとする」とされていますので、離婚に基づく財産分与の譲渡は、特殊関係者への譲渡には該当しないということになります。
戸籍除籍前に譲渡を行った場合でも、その直後に除籍を行っているとき等、離婚に基づく財産分与と認められたら、適用できると考えられます。

4.財産をもらった側に対する課税
離婚による財産分与を受けても、通常は贈与税が課税されません。離婚による財産分与の請求権を相手に行使した結果として取得したもので、無償による財産の収受とは異なるとの考えがあるからです。
ただし、以下のような場合、贈与税がかかります。
(1)分与を受けた財産の額が、婚姻中の夫婦の協力により得た財産の額やその他全ての事情を考慮してもなお多すぎる場合
その過多である部分に対し、贈与税が課税されることとなります。
(2)離婚が贈与税や相続税を免れるためになされたものであると認められる場合
離婚によってもらった財産の全てに、贈与税が課税されることとなります。
posted by 相続税 at 09:55| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年09月19日

固定資産の交換の特例とはなんですか?

固定資産の特例は、個人が固定資産(建物や土地など)を同じ種類の固定資産と交換したときに、譲り渡しをなかったものとする制度のことです。しかし、この特例をうけることが可能なときにも、交換に伴って相手側から金銭等の交換差金を受け取ったときは、その交換差金が所得税の課税対象となります。特例の適用には下記のすべての条件が満たされなければいけません。
 (1)交換譲渡資産と交換取得資産は、どちらも同一種類の資産であること(土地と土地、建物と建物のように)。この際には、土地に借地権が含まれ、建物には建物に付属する設備および構築物が含まれます。
 (2)交換譲渡資産と交換取得資産のどちらも固定資産であること。不動産業者などが販売のために有している土地などの資産は特例の対象になりません(棚卸資産となる)。
 (3)交換譲渡資産と交換取得資産はそれぞれの所有者が1年以上有していたものであること。
 (4)交換取得資産は交換の相手が交換のために得たものではないこと。
 (5)交換取得資産を交換譲渡資産の交換直前の用途と同様の用途に使うこと。同様の用途に供したかどうかはその資産の種類に応じて、おおむね以下の区分で判断します。
   ・土地にあっては、宅地、田畑、鉱泉地、池沼、山林、牧場または原野、その他の区分
   ・建物にあっては、移住の用、店舗または事務所の用、工場の用、倉庫の用、その他の用の区分
 (6)交換譲渡資産の時価と交換取得資産の時価の差額がこれらの時価のうちいずれか高い方の価額の20%以内であること。なお、20%を超過する際にはこの特例は適用されません。
また、この特例をうけられるようにするには、確定申告書に所定の事項を記した上で、譲渡所得の内訳書(土地・建物用の確定申告書付表兼計算明細書)を添付して提出しなければなりません。
posted by 相続税 at 17:01| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2013年07月14日

祖父の相続時に父が土地を物納申請していましたが、申請中に父が亡くなりました。今回の遺産分割についての留意点は、どのようなことでしょうか?

物納申請中の土地は相続財産となり、物納申請に係る未納の相続税は債務控除の対象となります。

1.物納申請に係る財産及び債務の承継
相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する旨の規定があり(民法899条)、国税の納付義務は、相続人が相続分に応じて承継すると定められています(国税通則法第5条)。
したがって、物納申請中に相続の開始があれば、被相続人が物納申請している相続税額について、各相続人がその物納申請を行っているものとして取り扱われることになります。
質問のケースでは、物納申請中の土地は相続財産となり、物納申請に係る未納の相続税は債務控除の対象となるのです。

2.留意点
 ・物納申請書は、相続税の納期限又は納付すべき日(相続税の申告期限は相続の開始があった日から10ヶ月以内)までに提出することが必要です。国は物納財産を換金しますから、物納要件が細かく定められています。要件を満たしていなければ、却下されたり、物納財産の変更を求められたりすることもあります。したがって、物納申請中に相続があった場合、物納について一定の結論が得られるまでは遺産分割を行わない方がいいでしょう。
 ・物納申請中の財産と、その物納申請に係る未納の相続税債務の承継については、承継する財産と承継する債務の割合が異なる場合等、承継の方法によっては問題が起こることもありますので、税理士等の専門家に、事前にご相談されることをお勧めします。
posted by 相続税 at 12:39| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

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